たまには本業の話でもしようかな。
Webライターになろうと考えている人の中には「どんな能力が必要なんだろう?」「どうやって能力を身につければいい?」と疑問を持つ方も多いのではないだろうか。
僕自身、Webライターになりたての頃は、右も左もわからなかった。どのように学習をすれば良いのか分からず、日々文字を書き続け、低単価で疲弊していたことをよく覚えていている。
しかし、今回ご紹介する3つのスキルを身に付けたことによって、上の状態は大きく変化した。文章を作成する作業から、お客様に情報を的確に届け、価値を生み出せる状態へと変化したからだ。
今回は、Webライターに必要なスキルを紹介するとともに、その能力を身につける方法についても詳しく解説する。
また、できる限り手っ取り早くその能力を身に付けたい方向けに、3つの能力を素早く身につけられる「最短の方法」も紹介するので、ぜひ参考にしていただきたい。
ちなみに、AIが普及していて頼りきりの方が多い。確かに、それも1つの手だが、Webにおける文章の本質は「読者が行動を起こすよう促す」こと。だから、今回ご紹介する3つの能力を身につけていなければ、絶対に成果を出すことはできない。
AIを使えばいいやと思っている方も、騙されたと思って10分だけ時間を使っていただければと思う。
contents
Webライターになるのに必要な能力
結論、以下3つの能力が身につけば、Webライターになれる。
- 文章力
- 文法力
- 執筆力
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてほしい。
文章力
文章力とは、読者に文章を届けたとき、誤解せずに伝わる文章が書ける能力だ。偏見(専門的な知識も含めて)が含まれた文章は時に誤解を生む。そういった要素の一切を省き、正しく伝えるのがWebライターには求められている。
たとえば、以下のような内容があったときに、どのように受け取るだろうか。
道の路肩にトラックが停まっていた。道幅が狭いので、スピードを出さずに走行した。
一般的には、日本の車道において左側通行が原則であり、車を運転したことがある人なら「路肩」といえば、左側に車が停車していることは理解できるはずだ。
しかし、子どもや外国人がその文章を読んだとき、どう感じるだろうか?もしかすると「右端に車が停まっている」と理解してしまうかもしれない。
だから、全員がわかる文章を作成するなら「左端に止まってるトラック」というふうに記載するのが親切である。
今回は極端な例を紹介したが、集中して執筆していると、自分の考え方や前提が当たり前で、みんなわかっていると錯覚してしまい、客観的視点を欠く文章になることは多々ある。
記事の質が低下してしまうので、常に客観的視点を大切に、執筆する必要があるだろう。
また、それ以前の話で、自分の今いる状況を文章中でうまく伝えられない人も多いから、Webライターになりたい人は、まず、文章力を磨くところからはじめよう。
後ほど文章力を磨く方法について詳しく解説する。
文法力
文法力とは、僕の造語だと思う?が「てにをは」や「副詞」「変な日本語を使わない」など、正しく文章を書くことを意味する。なんとなく理解いただけるだろうか?
Webライターとして活躍している人でも、この部分が怪しい人は結構多いから、注意が必要だ。
僕も気を抜くと、このミスをしがちです。
たとえば、次のような文章。
僕はライターをやって月10万円を稼いだ。
これは誤りで、正しくは
僕はライターの仕事で月10万円稼いだ。
まず「ライター」は「やる」ものではなく「ライターの仕事をする」ものだから、誤っている。
正しくは
「僕はライターの仕事で」
というふうになる。
続いて「月10万円を稼いだ」という部分だが、通常は、10万円というお金を→稼いだ
というように「お金」や「もの」のように、括りの大きな目的語に使うことが多い。だから誤用である。
「家を建てる」とはいうが「2階建てを買う」とは言わないだろう。いうなら「2階建ての家を買う」となる。
この点で、少し肩透かしをくらうので、適切な使い方をすべきだ。
今回は、冗長にならないよう「月10万円稼いだ」とした。
また、文法的にはおかしくないものの、リズム感が悪くなる表現は多々あるので、Webライターになるなら、そこを避けられる能力も必要である。
執筆力
執筆力とは、文章のアイディアのことかな。読者にわかりやすく情報を伝えるために、具体的な例や切り口を使うのが執筆力だと、僕は定義している。
この部分は、頭の回転数と関係していると思う。
たとえば「SEO対策とは」という内容で記事を制作する場合に
Googleクローラーが情報を収集しているため、キーワードを盛り込むと上位表示される
という文章があるとする。
この文章を、以下のように書き換えてみよう。
Googleのシステムにはキーワードを解析するロボットがいる。文章内に書かれているキーワードがこの記事の内容と近しいものかを「間違い探し」のように見分けている。間違い探しでいう、高得点が取れるとGoogleはその記事を高評価して上位表示してくれるのだ。
このような感じ。Googleの仕組みを「間違い探し」という、誰にでもわかるような内容に変化させた。
- 適切な書き換えができる
- 飽きずに記事を読み進められる
このようなたとえや具体例を生み出す力を「執筆力」という。
ちなみに、僕はWebライターを4年ほどやっているが、この部分ができていないライターさんをよく見かける。
僕自身、この部分に強みを感じており、うまくいった記事は評価してもらえることが多いから、他の方との差別化ポイントになっていると思うので、これからも実践していきたい。
Webライターに必要な能力を身に付ける方法
上記で紹介してきたのは全て欠かすことのできない、重要な能力だ。しかし「どうすれば、身に付けられるのかわからない」と悩む方も多いのではないだろうか。
ここでは、3つの能力を身に付ける方法について、それぞれ詳しく紹介していく。
文章力を身につける方法
文章力を身につけたいなら、事細かに書くことを意識してみよう。
目の前に浮かんでいる風景を一言も逃さないよう意識して文章を執筆することで、文章力は身につく。
最初は文章が長くなってしまっても全然構わない。それよりも、相手が疑問を持つ可能性を0にすることが大切だ。
最初は難しいと思うが、練習を繰り返してみてほしい。ある程度身につくと、少し文章を省いたとしても、正確に情景が伝わるようになる。
もちろん、そんなに素早く身につくものではない。3ヶ月ほどの時間はかかるだろう。
文法力を身につける方法
次に、文法力を身につける方法について。まず「日本語のおかしな使い方」について、これは、話し方に気をつけるだけで、自然と治っていく。
具体的には、話した単語が本当に正しい意味で発せているのかを再度確認することが良いトレーニングになる。そして、繰り返すことでどんどんその精度は高くなっていく。
たとえば、僕は「違和感を感じる」とよく口走ってしまうのだが、正しくは「違和感を覚える」
「頭痛が痛い」とほとんど同じなので、重複している点でおかしい。口語ではあまり違和感ないが、文章だとものすごく目立つ。
このように、言葉に神経を張り巡らせておくことで、文章を書いたときに自然と気づくようになるので、文章力が身につく。
また「文法的な表現の正確さ」について、気づかないうちに誤っているケースが多いから、しっかりと勉強しなければならない。
この部分が、日本語がとても難しい理由であり、生まれた時から誤用が染み付いているケースは多いから注意しなければならない。
僕の場合は「〜も」という助詞の使い方に誤用が発生しやすい。
ちなみに、自己分析すると、僕自身が他の人には理解し難い共通点を探しがちであるから、ミスしやすいのだと思う。
たとえば、次の文章。
スマホはYouTubeが見れます。ワイヤレス充電もできますよ!
ちゃんと考えれば「も」はおかしいのだけれども「YouTube」も「ワイヤレス充電」も機能だから、気づかぬうちに「も」を使ってしまう。
こういう人は結構多いと思うから、注意が必要だ。そして、このような文法的誤用はこびりついてなかなか剥がれないので、しっかりと意識し、対策が必要である。
こちらも、前述したように自分の発した言葉について注意深く考えることで自然と治っていくはずだ。
執筆力につける方法
執筆力は、前述したように「アイディア」だから、意外と時間がかかる。
これは、大喜利やなぞかけと似ているが、発生したものごとを、他のものごとに置き換えて話す力が身につけば、執筆力も自然と身につく。
たとえば、赤いリンゴを見たとき、その赤色がどんな赤色なのかを置き換えることによって、執筆力がつく。
太陽のように赤いリンゴなのか、それとも、肉を切ったときの赤なのか、もしくは、光を照射したビビットカラーなのか。
執筆力は1日にしてならず。
しかし、少しずつ練習することによって、いつかできるようになる。「あれ、なんかすらすらと文章が思い浮かぶなぁ。」と感じたときには執筆力が身に付いているから、ぜひ今から頑張ってトレーニングしてほしい。
最低でも3ヶ月ほどはかかるから、腰を据えて挑戦していただきたい。
すべての能力を身に付ける手っ取り早い方法
と、ここまで3つの力を身に付けるトレーニングについて紹介してきたが、実は、それらを手っ取り早く身に付けられる方法がある。僕もこの方法を思いついてからひっそりと実践し、成長率がぐんと上がった。
それは、ひとり言をたくさん話すこと。
なんだそんなことか
と思うかもしれないが、これ、けっこう効果覿面。
具体的な方法は次のとおり。
頭の中にある単語をぶつぶつと1人でつぶやいていき、何か違和感を覚えたらそこに自分自身でツッコミを入れてみる。
これを何度も繰り返していくと、脳内と手の動きが一致する。そうなれば、カタカタするだけで確実に文章力・文法力・執筆力のある文章が自然と生み出せるようになる。
もちろん、最初は全然話が思いつかず、ひとり言が切れてしまう。しかし、慣れていくにつれ、話はどんどん途切れなくなっていき、驚くほどに正確な言葉を話せるようになっているはずだ。
そこまでくれば、しめたものたもので、どんな文章でもある程度対応できるようになる。ぜひ試してみてほしい。
まとめ
今回は、Webライターに必要なスキルを紹介するとともに、その能力を身につける方法について紹介した。
文章を書くには、3つの能力が必要だ。
- 文章力
- 文法力
- 執筆力
この3つだ。これらを素早く身に付ける事は難しいが、最後に紹介したひとり言をぶつぶつ話すトレーニングは、その他のどのトレーニングよりもコスパは良い。
そのため、手っ取り早く身につけたいのなら、ぶつぶつとひとり言を話すと良いだろう。
ただし、より高みを目指したい場合には、その前の項目で紹介したような方法で、回り道をしなければならない。
時間をかけて挑戦するからこそ、良い文章力が生まれるともいえるだろう。
良い文章を書けるよう、今回の内容も参考に、鍛錬を続けてほしい。
僕もまだ道なかばなので、がんばります。